西暦2700年代。太陽熱に換わるクリーン・エネルギーの担い手として誕生した真球の結晶エネルギー体ミレニアにより、人類は飛躍的な進歩を遂げるかに見えた。半永久機関を持つ人造人間や機械類が多く登場し、人類の生命を脅かすような危険な土地――たとえば宇宙や深海――などにも人類の光が届くようになった。
だが、何処の世にも尽きぬものがある。そんな優れた技術も、やがては戦争に利用された。戦争は、やがてミレニア精製技術の奪い合いと化し、ミレニアは極秘事項として隠匿されるに至る。
戦争は人類の多くを消失させ、生態系を大きく狂わせた後に終結した。
もはや、誰が勝者であり敗者であるかさえ判らなかった。残ったのは瓦礫の山となった大地と僅かな科学。
大戦の終結。時に2801年。この年が、現在施行されている復刻歴元年となる。
そして、復刻歴1118年。
――トレジャー・ハンターの隆盛期である。